Googleフォームで回答の初期値を設定する方法

2025.10.292025.10.29

Web制作 システム その他 ビジネス

Googleフォームは無料で使えるフォームとして浸透していると感じます。特に社内アンケートなど簡易的なフォームでOKだけど、セキュリティには妥協したくない(担保されていないと上長の許可が下りない)といった場面では選ばれやすいように思います。

そんなGoogleフォームですが、初期値を設定しづらいという欠点があります。例えば「はい」と「いいえ」の選択肢を用意するものの、基本的には「はい」を選んで欲しい場合、「はい」のラジオボタンを選択状態にしておきたいといった場合です。そこで今回はGoogleフォームで回答の初期値(デフォルト値)を設定する方法をご紹介します。

初期値を設定する方法

サンプルフォーム

例えば下記のようなフォームがあったとします。社内面談の希望日時を集計するための簡単なフォームです。

各項目はこのように設定しています。

メールアドレステキスト 記述式(短文)
面談を希望しますか?ラジオボタン 希望する|希望しない
氏名テキスト 記述式(短文)
内線番号テキスト 記述式(短文)
希望する面談日時テキスト 記述式(段落)

このままでもフォームとしては機能しますが、精度を上げるために下記のようにしたいとします。

面談を希望しますか?:基本的には「希望する」を選択して欲しい
希望する面談日時:存在しない曜日と日付の組み合わせなどは避けて欲しい。できれば直近の2週間の日程を入れて欲しい。しかしプルダウンでひとつひとつ準備するのは煩雑なので避けたい。

初期値の設定

デフォルトの値を設定していきます。右上の三点リーダーをクリックし、「フォームに事前入力する」を選択します。

下記のような画面に切り替わります。ここで初期値を設定して「リンクを取得」をクリックすればOKです。

下記のような内容にします。必要事項を入力した後に「リンクを取得」をクリックします。初期設定が必要ない項目は空欄のままにします。

下記のようなウィンドウが表示されます。「リンクをコピー」をクリックします。

設定されているかの確認

コピーしたテキストをブラウザで確認します。Googleフォームを作成したアカウントでログイン済みの場合、管理画面が表示されてしまいますので、全てのGoogleアカウントからログアウトするか、ログインしていないブラウザに切り替えて確認することをおすすめします。

意図したとおりに初期値が設定されていることが確認できます。

URLの仕組みについて

作業としては以上になります。ここからはURLのパラメータの仕組みについて説明します。

GoogleフォームパラメータURLの構造

さきほどコピーしたURLをテキストファイルなどに貼り付けると下記のようになっているかと思います。

https://docs.google.com/forms/d/e/[フォームID]/viewform?usp=pp_url&entry.2053568565=%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%99%E3%82%8B&entry.1418473920=2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A2025/10/28%EF%BC%88%E7%81%AB%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/28%EF%BC%88%E7%81%AB%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A2025/10/29%EF%BC%88%E6%B0%B4%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/29%EF%BC%88%E6%B0%B4%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A2025/10/30%EF%BC%88%E6%9C%A8%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/30%EF%BC%88%E6%9C%A8%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A2025/10/31%EF%BC%88%E9%87%91%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/31%EF%BC%88%E9%87%91%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A%E2%80%BB%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%99%82%E3%82%92%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%AE%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%81%AF%E8%BF%BD%E8%A8%98%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84

最初のパートはGoogleフォーム共通のURLです。フォームIDの欄にはユニーク文字列がずらずらと書いてあります。今回サンプルで作ったフォームのフォームIDは46桁ありました。

https://docs.google.com/forms/d/e/[フォームID]/viewform

ここからが今回設定したパラメータになります。一つ目のかたまりを見てみます。

?usp=pp_url&entry.2053568565=%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%99%E3%82%8B

## ?以下が初期値のパラメータです
## usp=pp_urlは事前に設定したURLであるという宣言です。省略しても機能します
## %E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%99%E3%82%8B は「希望する」をURLエンコードした文字列です

本体は entry.2053568565=%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%99%E3%82%8B の部分です。上記のとおりエンコードされた部分を元に戻してみると下記のようになります。

&entry.2053568565=希望する

entry.[10桁の数字] は解答欄のID番号ですので、「このID番号の解答欄には「希望する」と設定します」という内容に過ぎないことがわかります。

試しに次のかたまりも見てみます。

&entry.1418473920=2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D%0A2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C%0A

## %0A は改行コードです
## 2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%89%8D は 2025/10/27(月) 午前
## 2025/10/27%EF%BC%88%E6%9C%88%EF%BC%89%E3%80%80%E5%8D%88%E5%BE%8C は 2025/10/27(月) 午後

エンコードされた箇所と改行コードを解釈すると、次のような内容だということがわかります。以下は同じパターンが続いていくだけですので省略します。

&entry.1418473920=2025/10/27(月) 午前[改行]2025/10/27(月) 午後[改行]

回答欄ID番号の調べ方

パラメータの構造がわかりましたので、回答欄のID番号が特定できれば、手動でもURLを作成できるということになります。

IDはブラウザからフォームのソースを見れば下記のように簡単に特定することができます。

例えばEdgeで該当箇所を特定する場合、「希望する」を選択した状態で右クリックし「開発者ツールで調査する」を選択します。

するとさきほどのソースが表示されますので特定できます。

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